スクワランオイルは保湿に必要?

スクワランは肌をなめらかに保つ油性成分です。乾燥する部位への保湿の選択肢になりますが、化粧水・美容液・クリームの上に必ず足す必要はありません。乳液やクリームにも油性成分が含まれ、製品全体として保湿が組まれている場合があります。

スクワランとは

スクワランは、無色でさらっとしたオイル状の保湿成分です。肌の表面をなめらかにし、水分が逃げるのを抑えるエモリエント成分として、オイル・乳液・クリームなどに配合されます。

  • 成分表示での名前: スクワラン
  • 由来: サメの肝油、オリーブ、サトウキビなどから作られます。由来の違いで肌へのはたらきが変わることを示した研究は確認できていません
  • DermaLens の根拠レベル: D(スクワラン単独の効果を人で比べた研究が少ない)

保湿成分の役割の違いは、バリア成分の一覧で比べられます。

保湿成分の3つの役割

  • 水分を抱える ヒューメクタント。グリセリン、ヒアルロン酸など。
  • すき間をなめらかに エモリエント。スクワラン、セラミドなど。
  • 表面をおおう オクルーシブ。ワセリン、ジメチコンなど。
成分表示を読むための分類です。1つの成分が複数の役割を持つこともあり、使用感は処方全体で決まります。

スクワランとスクアレンの違い

スクワランとスクアレンは同じ物質ではありません。スクワランはスクアレンを水素添加したものです。ただし、化学的な安定性や皮脂との関係だけから「どんな肌にも合う」「ニキビができない」とは判断しません。

スクワラン・スクアレンの安全性評価は、安全性に関する資料として掲載しています。安全性評価と、シミ・しわ・肌荒れへの有効性は別の論点です。

単独の効果の根拠は多い?

保湿剤の系統的レビュー(PMID:26267423)と総説(PMID:27293248)は、乾燥を伴う皮膚のケア全体を考える資料です。スクワラン単独が他の保湿剤より優れることや、炎症を抑える効果を十分に示すものではありません。

このため、油分で保護する用途と、人での特定の美容効果を分けて評価します。成分単独の有効性の根拠が限られることは、保湿製品として役立たないという意味でもありません。

使うなら何を確認する?

気になること 判断の目安
クリームだけでは乾く 洗浄・量・乾く部位を先に確認し、追加が必要か考える
鼻はべたつき頬は乾く 顔全体を同じ量で覆う必要があるとは限らない
オイルの後にぶつぶつが増える いったん休み、使用製品と経過を記録する
原料の由来が気になる 植物・動物由来などは製造元の表示で確認する

量や順番は製品表示に従います。日焼け止めや処方薬へ自己判断で混ぜることは避けてください。試験された処方や使い方が変わってしまいます。

副作用・妊娠中・授乳中の注意

使用後に赤み、かゆみ、腫れが出たら中止します。オイルだから必ず毛穴が詰まるとも、スクワランなら詰まらないとも言えません。痛いニキビや湿疹が続く場合は皮膚科へ相談してください。

掲載した文献だけでは、妊娠・授乳中の全ての配合製品の安全性まで評価できません。他の配合成分と使用部位を確認し、医薬品も使っている場合などは医師・薬剤師へ相談します。

よくある疑問

オイルだけで乾燥ケアは十分?

乾燥の程度や製品によります。オイルを増やしてもつっぱるなら、洗い方や保湿剤全体を見直します。乾燥肌のガイドでは、製品を重ねすぎない組み方を説明しています。

オイルは化粧水の前と後、どちらに使う?

一般的には、水分の多いものから油分の多いものの順に重ねます。ただし、使う順番を指定している製品もあるため、製品の表示を優先してください。

ニキビがある肌に使える?

スクワランがニキビを増やす、あるいは減らすことを人で確かめた研究は確認できていません。ニキビが増えたと感じたら使用を休み、ニキビのガイドで受診の目安を確認してください。

朝に使うとテカる時は?

量を減らす、夜だけに使う、乾燥する部位だけに使う、といった調整ができます。保湿は続けたい場合、乳液やクリームへの切り替えも選択肢です。

引用文献

  1. 1.
    システマティックレビュー
    American journal of clinical dermatology, 2015 PMID: 26267423
    この研究形式の読み方

    研究を決められた方法で集めて整理します。レビューがあっても、対象成分に直接の根拠が十分とは限りません。

  2. 2.
    総説
    Indian journal of dermatology, 2016 PMID: 27293248
    この研究形式の読み方

    既存の知見をまとめた総説です。系統的な収集や統合を行うレビューとは区別します。

  3. 3.
    総説
    Journal of the American College of Toxicology, 1990 DOI: 10.3109/10915818209013146
    この研究形式の読み方

    既存の知見をまとめた総説です。系統的な収集や統合を行うレビューとは区別します。

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